白鳥古丹 - カムイコタン - 小樽公演 朗読とヴァイオリンで描く、極北の詩人:吉田一穂の世界。
9月05日(土)
|市立小樽文学館
ー未知から白鳥は来るー 望郷は珠の如きものだ。私にとって、それは生涯失せることのなきエメラルドである。(古代緑地【海の思想】より) 出演:おとがたり 長浜奈津子(朗読) 喜多直毅(ヴァイオリン)
日時・場所
2020年9月05日 19:00 – 20:15
市立小樽文学館, 日本、〒047-0031 北海道小樽市色内1丁目9−5
イベントについて
白鳥古丹 - カムイコタン -
ー未知から白鳥は来るー
朗読とヴァイオリンで描く、極北の詩人:吉田一穂の世界。
小樽公演詳細:
日時:2020年9月5日(土) 18時30分 開場/19時 開演
会場:市立小樽文学館
所在地:〒047-0031 北海道小樽市色内1丁目9-5 TEL/FAX 0134-32-2388
入場料:前売り¥1,500 当日¥2,000 ご予約・お問い合わせ 090-3339-1281(長浜)
nappy_malena@yahoo.co.jp (長浜) violin@nkita.net (喜多)
*件名に「おとがたり予約」、メール本文に《9/5小樽公演》《代表者氏名》《人数》《連絡先電話番号》を必ずご記入の上、お申し込み下さい。
<公演に寄せて>
望郷は珠の如きものだ。私にとって、それは生涯失せることのなきエメラルドである。
(古代緑地【海の思想】より)
詩人、吉田一穂(よしだ いっすい)は北海道上磯郡釜谷村 (木古内町)の網元の家に長男として生まれた。積丹半島の古平町は、荒磯が見え隠れする段丘海岸。変化の劇しい青が輝く海と空の下、一穂は少年時代を過ごす。大正九年、一穂が二十二歳の時「ようし!詩を書こう。一生一度の生だ、自己を悔いなく生き切るために」と誓言、以後その一生涯を詩人として生きた。一穂の詩の原点はこの「古平」にあると聞く。「白鳥古丹」はこの時空に現存しない私のふるさと、と一穂は語る。「海の聖母」始め、ここから生まれた水晶の如き詩篇の数々を、生き生きと描きだすことができたら!そして我々は詩に耳を澄ませ祈るのです。一穂の言葉が、声とヴァイオリンの音色と共に「白鳥」の姿となり、未知から現れることを。内部の花を、開かねばならぬと。
あヽ麗はしい距離 つねに遠のいてゆく風景……
悲しみの彼方、母への、捜り打つ夜半の最弱音
吉田一穂 詩篇 I 海の聖母より『母』
<おとがたり 朗読とヴァイオリンの世界>
女優・長浜奈津子とヴァイオリン奏者・喜多直毅による朗読ユニット。首都圏を中心に意欲的に活動を行なっている。これまで市川市文学ミュージアム『永井荷風展 ~荷風の見つめた女性たち~』や船橋市の文化事業、都内ライブハウス等で公演を行なっている。近年はオリジナルの台本と音楽による石川啄木作品や太宰治『人間失格』の朗読公演の上演など、ユニークな活動が注目を集めている。物語の持つファンタジーを声や楽器の音を通して空間にありありと描き出すために、即興的に互いの間・抑揚・言葉に反応しながら進行するパフォーマンスは臨場感にあふれ、聴く人はまるで物語の中に居合わせるかのような印象を抱く。来場者はもとより、文学研究者からも高い評価を得ている。
<長浜奈津子>
桐朋学園演劇科卒業後、劇団俳優座へ。女優として舞台に立ち、朗読や歌の世界でも活動する。ひとり語り「朗読空間」では永井荷風、坂口安吾、泉鏡花、小泉八雲他、文学作品を朗読。ヴァイオリニスト喜多直毅氏との朗読ユニット"おとがたり"では『濹東綺譚』他永井荷風作品、『啄木といふ奴』石川啄木、『人間失格』太宰治、『幸福の王子』他オスカー・ワイルド作品などで朗読公演を重ねる。演劇ではロシア・ルーマニア海外公演『クスコ~愛の叛乱』歌手とモナ役、俳優座劇場プロデュース音楽劇『人形の家』では乳母ヘレーネ役を演じる。
https://www.nappy-cantactriz.com
<喜多直毅>
国立音楽大学卒業後、英国にて作編曲を、アルゼンチンにてタンゴ奏法を学ぶ。現在は即興演奏やオリジナル楽曲を中心とした演奏活動を行っている。タンゴに即興演奏や現代音楽の要素を取り入れた“喜多直毅クアルテット”の音楽は、そのオリジナリティと精神性において高く評価されている。他に黒田京子、齋藤徹との演奏や邦楽・韓国伝統音楽奏者・現代舞踏家との共演も数多い。欧州での演奏も頻繁に行う。我が国に於いて最も先鋭的な活動を行うヴァイオリニストの一人である。